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日大アメフト問題

日本大学(日大)のアメリカンフットボール部のスキャンダルも見飽き、聞き飽きるほどメディアに氾濫して
いる。

ことの発端は、関西学院大学(関学)との定期戦での悪質タックルだった。
その様子はスマホで撮影された映像がテレビなどのメディアで何度も紹介され、1ヶ月以上経過しても
騒ぎが収まらない。

無防備な選手の背後からの猛烈な体当たりは、アメフトのルールを詳しく知らない私のような素人でも
「明らかに危険」と分かる行為だ。

映像がテレビで流れたのと同時に、凄まじい反響。
当然、タックルした選手に非難が集中。
スポーツマンとして最低だと糾弾されても仕方がない。

ところが、その選手が直後に突然の記者会見を開いて「監督の指示だった」と表明。
しかもその内容が具体的で、
会見に臨んだ彼の態度や表情からは「嘘をついている」「誤魔化そうとしている」という気配が微塵もなく、
正直に反省していることが伝わってきた。

これに対し、日大のアメフト部長とコーチが全面否定の記者会見し「私は一切、指示していないし、
問題のプレーを見ていなかった」と堂々と述べたのだ。

それまでに多くのメディアがビデオ画像を詳細に検証していたから、当然のように多くの記者から疑問や
不審点の質問が相次ぎ、記者会見場は騒然となった。
そのとき、日大の広報の人物が会見を中止しようと、大声で記者の質問を遮った。
しかも監督やコーチの弁明も許さなかったから、記者や関係者は不満とともに、失笑するしかなかったよう
だ。

部長やコーチが「ウソ」を述べているのが明らかだったため、この会見後メディアは日大の対応、
さらには日大の体質まで批判。日大のイメージを大きく損なってしまった。

マンモス教育組織である日大グループには大学のほか高校、中学、小学校まであり、付属機関、
OBや関係団体まで含めると、日本に100万人以上いるという。
それらの人々も少なからず不愉快な思いをしているのではないか。

聞くところによると、この広報の人物は元共同通信社記者の肩書を持つという。

共同通信と言えば時事通信社とともに日本を代表する通信社である。
世界的に認められているAP、UPI通信社に匹敵する存在であり、日本の殆どの新聞社が共同通信と
契約し配信記事を活用している。とくにローカル新聞社は全国に支局や通信部を持っていないから、
政治、経済、文化のほか、全国の事件、話題まで配信記事に依存しているのだ。
それだけ共同通信のブランド力は高い。

日大問題は、最近になっても上層部の疑惑や不祥事が表面化し続けているが、
日大のコメントや発表資料は不透明な部分が多い。
日大ファンの人たちは歯痒い思いをしているはずだ。

だが、メディアにいちいち丁寧に何もかもを発表する必要がないことを忘れてはならない。

メディアの背後には日本中、いや世界中の人々の耳目があるのを承知の上で、あえて言いたいことがある。
それは、会見場にいる記者すべてを信用してはならないということである。
極端に言えば、日大の監督や理事長以下の幹部が地位や報酬を重視しているのと同様、記者も報酬や
給料で自己の生活を維持しなければならない。

報道に使命感を持っているのは、記者としての職業を選んだことは理解できる。
客観的で裏付けされた正確な事実、不偏不党で自由な立場、正義と良識を堅守することが最低限の条件
だろう。その一方で、報酬を受け取っている以上、組織や上司の指示は遵守しなければならない。

広報という職務は、そのメディアに対する事情を十分に弁えているはずだ。
まして共同通信のOBが中枢にいる。

そうした事情を考えると、騒動後の日大の広報体制は、かなり慎重になっていると、思う。

日大の理事長らを始め、記者会見を無視しているのは不自然ではない。
ある意味でソツがなく、核心をそらすような対応の背後には、マスコミ関係者や弁護士など「専門家」が
並んでいるはずだ。資料やコメント内容に、背後から高度なアドバイザーいると、とりあえす敬服している。

作家 津島稜