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大阪地検特捜部の存在に疑問

もういい加減にして欲しいとうんざりしていた「森友・加計学園問題」。
それがようやく幕を下ろそうとしていると思ったのだが…
疑惑の中枢部分を捜査していた大阪地検特捜部が「すべて不起訴」という結論を出したのには驚いた。
昨年2月以来、財務省の数々の疑惑が噴出、国会でも大きな問題として追及されてきたのだが
「すべて嫌疑不十分」だという説明には呆れるしかない。

国有地の巨額の不当な値引き、安倍首相夫人の関与を窺わせる文書、森友学園関連の書類のほか
加計学園との交渉記録、首相秘書官の介在等々、数え上げればきりがない。

佐川・前国税庁長官の出鱈目な説明、そして「関係文書はすべて廃棄した」「刑事訴追の惧れがあるので」
「文書の改竄は一切無い」という一連の答弁も聞き飽きた人が多かったはずだ。

疑惑発覚直後に告発を受け、一年以上の時間をかけながら、特捜部は一体何を捜査してきたのか。

次々と明るみに出た文書の改竄や隠匿、虚偽答弁、
そして大阪理財局の職員が「本省の指示で改竄させられた」という遺書を残しての自殺…
これら全てについての検証の有無、結果の説明もせずに「全部、お咎めなし」としてしまった。

大阪地検は次席検事と特捜部長が二人そろってという異例の記者会見をしたのだが、
ほとんどの疑問、質問を無視したらしい。

(何じゃ、これは)

私はもちろん、多くの人が首を傾げたに違いない。

検察は刑法、刑事訴訟法に基づいて捜査をする。
「人を傷つけたり、物を盗んではダメ」ということは子供でも知らされている。
これは法律の基本中の基本だ。つまり法律以前の「常識」である。

国会での偽証、公文書の改竄、9億円に上るという国の損失(背任)などは法律論を聞かなくても犯罪だと
いうのは我々の「常識」だ。それを大阪地検は厚顔にも覆した。
(何じゃ、これは)と感じるのが当たり前だろう。

ひところ忖度(そんたく)という言葉が話題になった。
一連の事件で唯一逮捕・起訴された籠池夫妻が「国策捜査」と声を挙げたのは記憶に新しい。
大阪地検の判断は「常識的」にその言葉を思い出させる。

もう何十年も前になるが、私の新聞社に勤務していた時の経験では、地検特捜部の捜査は極めて峻烈な
ものだった。

例えば捜査対象の人物や団体については極秘で徹底的にマークする。
行動や家族、交友関係はもちろん、職務内容などに加えて銀行口座、金銭の流れまで完全に把握できるの
だ。

これは金融機関は財務省の管轄であり、検察との協力関係が伝統的に継続されているところにある。
言うまでもないが検察は法務省の管轄下にありトップは法務大臣。
そういう背景があるにしろ、検察庁の特捜部は独自の情報収集や捜査の権限を与えられていた。

だが、今回の大阪地検特捜部は異例の長期捜査期間がありながら、
そのすべての内容をすべて封印してしまった。

大阪地検特捜部と言えば、数年前にも証拠の偽造が明るみに出て完全に信用を失墜したことがある。

女性として異例の特捜部長に苦言を申し上げるわけではないが、どのような捜査指揮を行ったのか、
また、彼女の上司である大高地検検事正、次席検事の判断は、そして何よりも特捜部の検事、捜査事務官ら
はどのように感じているのか…大阪地検特捜部の存在そのものに極めて大きな疑問を残したのではない
だろうか。

作家 津島稜