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95歳の大往生

私の母親の長姉が亡くなった。95歳という大往生だった。
四女だった私の母親は2年前に88歳で亡くなっており、
次女、三女もすでに他界しているから、長姉が最も長生きをしたことになる。

大正生まれで、昭和、平成と生き抜いてきたわけだが、
その間の日本の激動は、どのように彼女の目に映っていたのか。
天皇の崩御を二回経験し、戦争も何回か経験している。

気楽に生きている私には想像もできないが、山あり谷ありの大変な人生だっただろうなと思う。
大阪・生野区の寿司屋の女将さんとして70年近く働いた。
亭主は若くして病死してしまったので、店の経営でも子育てでも苦労したようだ。
しかし、のんびりした性格で、深く悩んでいるような顔は見たことがなかった。
さすがに90歳を超えてからは、体力が衰え、ほぼ寝たきり状態になってしまった。
店のほうは息子が受け継いでいるから、心配もしなかったらしい。

歳のわりには食欲も旺盛で、驚くべきは寿司が大好物だった。
70年間も毎日寿司を食べ、
そして死ぬ間際に「何を食べたい?」と聞くと「寿司を、ちょっと握って」と息子に頼んだらしい。
そして、通夜の席も、告別式のあとの仕上げの席も、卓上に並べられたのは寿司だった。
恐れ入る「寿司屋の女房」だ。

参列者は皆、寿司を頬張りながら冥福を祈った。